演奏者プロフィール Ak i k oSa t o 佐藤亜紀子 -t eor bo 東京芸術大学音楽学部楽理科卒。在学中に左近径介氏と水戸茂雄氏にリュートの指導を受 ける。ドイツ国立ケルン音楽大学でコンラート・ユングヘーネル氏に師事し、2000年に ソリスト・ディプロマ取得。その後、スイスのバーゼル・スコラ・カントールムでホプキン ソン・スミス氏に師事。2003年に帰国以来、バロック・リュートのソロリサイタル、リュ
ヴァイオリニストであり作曲家、そして優れた音楽教師でもあったアルカンジェロ・コレッリは、1653年 2月 17日に ボローニャの近くのフジニャーノの質素な家庭に生まれました。亡き父に代わってコレッリに音楽的教育を与えたボ ローニャの音楽家達は、彼の「高尚な才能」を認めていました。若いコレッリがパリやドイツ各地で名声を得たとい う逸話も残されています。コレッリはその人生の大半をローマで過ごし、元スウェーデン女王クリスティーナやオッ
ートのデュオ、歌手やアンサンブルとの共演、バロックオペラに出演など多彩な演奏活動 を展開中。「アンサンブル室町」「ラ・ストラヴァガンツァ東京」「Sev enT ea r sCons or t 」 のメンバー。今年の3月には台東区芸術文化制度の支援事業として音楽物語「ジョン・ダ ウランド物語」をプロデュースし、好評を博した。また日本リュート協会の会員として、 会報にリュートに関する様々なテーマの記事を定期的に執筆している。現在、東京芸術大 学音楽学部古楽科教育研究助手、アイゼナハ音楽院リュートクラス講師。アトリエ楽古主宰。 ht t p: / / www. a t el i er l a k k o. com/
トーボーニ卿といった有力なパトロンたちに仕えました。彼の作品はたった 72曲しかありませんが、それらが他の音 楽家に与えた影響力は多大なものでした。J 楽家 . Sバッハも彼の作品を学び、オルガン作品 BWV579はコレッリの Op. 3に 基づいて作曲されました。今回演奏されるヴァイオリンソナタ Op. 5は 1700年に作曲され、ブランデンブルク選定侯 妃ゾフィア・カルロッタに献呈されています。コレッリの「高尚な才能」は同時代の人々を魅了し、彼の作品について 次のような言葉が残されています。「人間の持ちうるすべての美しさ、愛らしさに満ちている。」(A. リベラーティ 1685) 18世紀におけるコレッリの名声は、19世紀における N. パガニーニのそれと全く比肩しうるものだったと言えるでしょう。
T omoeMi ha r a三原朋絵 -ba r oquev i ol i n 3歳よりヴァイオリンを始める。才能教育の後、桐朋学園大学に入学。卒業後 同大学院 へと進学するが、在学中より興味を持っていたバロック・ヴァイオリンとその音楽に強く惹
楽器編成 一般的な通奏低音のヴィオロンチェロ+チェンバロの代 わりに、今回私達はヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ (肩のチェロ)+テオルボという 今までにない組み合わ せを選びました。この選択の理由としていくつか挙げるこ とができますが、1番の理由はまったく純粋な音楽的理由 です。このヴィオロンチェロ・ダ・スパ ッラでならば音量 的にヴァイオリンをかき消してしまう心配なく、楽器の持 つ最大限の力で演奏できること。そして、より緻密なアン サンブルを作り出すために重要となるボウイングをヴァイ
かれ、1年後に転科。桐朋学園大学研究科を 2年後に修了。今年 9月よりオランダの デン・ハーグ王立音楽院に留学予定。平成 18年度 長野県新人演奏会に出演。2006 年、桐朋学園大学院大学主催リサイタルに出演。また 2007年 8月には有田正広氏指揮 のもと、響室内合奏団とヴィヴァルディの <四季 >を共演。これまでにヴァイオリンを山本 英子、福本泰之、和波孝よし、藤原浜雄の各氏に、バロック・ヴァイオリンを若松夏美、 戸田薫、寺神戸亮の各氏に師事。現在は東京バッハ・モーツァルト・オーケストラや Medi oRegi s t r o、レ・ボレアード、バッハ・コレギウム・ジャパン等の古楽アンサン ブルにて活動。 ディミトリー・バディアロフ Dmi t r yBa di a r ov-v i ol oncel l odas pa l l a ロシアで生まれ、サンクトペテルブルグ、ブリュッセル、東京で仕事と生活をおこなって来た。 サンクトペテルブルク音楽院を卒業後、ブリュッセル王立音楽院にてシギスヴァルト・クイケ ンにバロック・ヴァイオリンを学ぶ。1995年以来、L aPet i t eBa nde, Ri cer ca rCons or t , I l Fonda ment o, DenHa a gBa r oque, バッハ・コレギウム・ジャパン , L esBor ea des , I l Ga r del l i no, L esT a l ensL i r i quesで演奏。また、2007年より東京藝術大学の非常勤講師を務める。彼の経 歴には、かの P . グァルネリがそうであったように、 ヴァイオリン演奏とヴァイオリン製作という 二つの職業が共生している。製作家としては今までに65台ほどの楽器を製作し、それには シギスヴァルト・クイケン氏、寺神戸亮氏等の演奏家のためのヴィオロンチェロ・ダ・スパッ ラの革新的な製作も含む。つい最近 は、やはり革新的である初期バロッ ク・ヴァイオリン数 A lla M oder na 台のセットの製作を達成したばかりである。 ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ奏者としては、 Ak i k oSa t o T omoeMi ha r a 2005年より 東京と大阪で J . S. バッハの無伴奏チェロ組曲の全曲リサイタルも行い、上記のアン Dmi t r yBa di a r ov
アルカンジェロ・コレッリ Ar ca ngel oCor el l i daFus i gna no
オリンと全く同じように揃えることができることです。2番目 に歴史的理由が挙げられます。ボローニャ時代、コレッ リは当時有名なヴァイオリニスト:ジョヴァンニ・マリア・ ボノンチーニ(ヴァイオリニストであるジョヴァンニ・ピ ストッキによって描かれた不器用な絵にも描写されていま す)と演奏していました。G. M. ボノンチーニはこの絵の 中では肩にヴィオロンチェロを持っている姿が描かれ、 A. コレッリはヴァイオリンを、そしてロマーノはテオルボ を持って描かれています。彼らが何の作品を演奏してい るのかは分かりませんが、しかしこの絵は G. M. ボノンチーニの「Va r i i Fi or i del gi a r di nomus i ca l e( 1660) 」のパート 譜に描かれており、その楽譜には ” ヴィオローネ ” と記されています。この 3人がコレッリ、ピストッキ、あるいはボ ノンチーニの作品を本当に演奏したかどうかは定かではありませんが、しかしながらこの疑問はそう重要ではありま
せん。コレッリはローマ時代、”ジョヴェンニーノ・デル・ヴィオローネ ” と呼ばれたスペイン人 G. B. ルリエルとし ばしば演奏をしていたことは知られていま す。ルリエルがヴィオローネをどのような奏法で演奏していたかという資 サンブルグループとも多くの録音を残している。2009年5月には RAMEEにて J . S. バッハの無 料は見つかりませんが、このピストッキのイラスト、そして非常に高いヴィルトォーゾを求められるコレッリの作品の 伴奏チェロ組曲を録音。彼のグループ ” Al l aModer na ”は昨年 2月に東京オペラシティリサイ ヴィオローネパート(特にラ・フォリア)から、この作品が小さな楽器のために書かれたであろうことを示唆している タルホールにてデビュー。2009年より Ba r oquej et ' a i mecl ubを創立。また毎月1回、自宅 ように感じられます。テオルボと弦による通奏低音の組み合わせは一般的ではありませんが、私達のトリオはコレッ にてワークショップ Acca demi aAl l aModer na( アカデミア・アッラ・モデルナ )を行っている。 リ流 トリオの再現です。 ヴィオロンチェロの歴史についての最新の研究は、イギリスで出版されたバディアロフによ ht t p: / / dmi t r y ba di a r ov . com &ht t p: / / v i ol a da br a cci o. com る記事をこちらでご覧い頂けます:ht t p: / / v i ol a da br a cci o. com/ pdf / GSJ 60_121145_Ba di a r ov . pdf