Ips

  • May 2020
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  • Pages: 24
平成20年1月28日全体データクラブ

iPS 細胞と再生医学 粟澤元晴

内部細胞塊 (ICM)

受精卵:一つの細胞から個体を形成する全ての組織が作られる 胚盤胞 → 胚+胎盤   胚 blastocyst    内部細胞塊 inner cell mass        ↓    分化万能性 pluripotency を有する幹細胞 stem cell → 自己複製能                        三胚葉への分化能           (cf. 分化多能性 multipotency, 分化全能性 totipotency) ES cell : 胚性幹細胞 embryonic stem cell  

(M Mimeault, R Hauke and SK Batra   2007)

再生医療の目標とハードル Planar ia

Mimeault M, Hauke R and Batra SK   Clin Pharm Ther 2007)

適切な位置情報をもとに再生す る

ES 細胞の治療上の問題点 1,倫理上の問題 ( ヒト胚の利用 ) 2,拒絶反応 「自己の体細胞から多能性幹細胞を再プログラミング する」 遺伝子発現とエピジェネティックスの 差違

ES 細胞の identity を維持するために必要な 因子が 体細胞の再プログラミングを可能にする Oct3/4, Sox2, Nanog Stat3, E-Ras, c-myc, Klf4

iPS 細胞の樹

ES 細胞の分化万能性維持に重要な遺伝子

Fbx15βgeo/βgeo mouse

        24 個

M EFs

Fbx15 :マウス ES 細胞及び初期胚に特異的 発現

MEFs fromFbx15βgeo/βgeo mouse with STO feeder cell in ES cell medium supplemented with G418

絞り込 み

人工万能性細胞  iPS 細胞 induced pluripotent stem cell iPS-MEF24 ES 細胞マーカーの発現   形態学的類似/ doubling time

iPSMEF4

iPS-MEF4 : 遺伝子発現パターンは ES 細胞類似 ヌードマウス皮下への移植 → 奇形 種 In vitro →   3 系統への分化

体細胞 (tail-tip fibroblast) からの iPS 細胞の樹立  iPS-TTFgfp4 ES 細胞マーカーの発現、形態学的類似 ヌードマウス皮下への移植 → 奇形種 mouse 胚への移 植

胎児 ( ~ E13.5)

ES 細胞 iPS 細胞 (2006) :  Oct4, Sox2, c-Myc, Klf4 adult mouse の体細胞からの構築に成功 何らかの異常のためキメラマウスは出生まで生存でき ない     遺伝子発現、 epigenetics の 違い 不完全な多能性幹細胞? Oct4, Sox2, c-Myc, Klf4 同じ 4 因子を用いて 誘導 Selection に利用する遺伝子を変更 Fbx-15  →  Nanog (Mitsui K. et al. 2003 Cell)

ES 細胞特異的に 発現する遺伝子

iPS 細胞 遺伝子発現、 epigenetics の違い       キメラマウスには至らず Selection に利用する遺伝子を変更 Nanog

線維芽細胞

N anog

第 1 世代 iPS 細胞 第 2 世代 iPS 細胞 ES 細 胞

ES 細胞 iPS 細胞 (2006) :  adult mouse の体細胞から構築に成功 何らかの異常のためキメラマウスは出生まで生存でき        遺伝子発現、 epigenetics ない    の違い iPS 細胞 (2007) : 遺伝子発現、 epigenetics はより ES 細胞に類似         germ line transmisson されマウスが成育

成育マウスから高率 (20 % ) に 癌が発生する

ヒトへの応用 癌化の可能性

c-myc の再活性化 (cf: retroviral silencing)

36 歳女性の顔面皮膚由来の線維芽細胞、 69 歳男性の線維芽様滑膜細胞、 BJ 細胞 レトロウイルスによる 4 因子 (Oct4, Sox2, c-Myc, Klf4) の発現 奇形種形成、心筋細胞、神経細胞への分化 → ヒト由来の iPS 細胞

ヒト ES 細胞― OCT4 promorter - neomycin Oct4, Sox2, Nanog, LIN28                  c-Myc を含まない因子を用いた、ヒト 由来の iPS 細胞

Nanog

Myc を除いた 3 因子 (Oct4, Sox2, Klf4) 薬剤耐性による選択を遅らせる と、数は少ないものの (10 から 100 分の 1) 、特異性の高いコロ

キメラマウスを経過観察 100 日まで経過しても悪性腫瘍に よる個体死は認められなかった

iPS 細胞と将来の再生医 学

研究応用: ヒトの組織の発生、機能の解析 臨床応用:  1,薬剤効果のスクリーニング、テーラーメード治療 2,疾患メカニズムの解明 3,再生医療、移植治療 倫理的問題がない          拒絶反応を回避しうる

ES 細胞と同様の課題  ( 分化の制御、 delivery の制御、奇形種 ) レトロウイルスベクター (random insertion による 変異原性 )          small molecule による遺伝子 導入          small molecule による reprogramming?

再生医療の実現化プロジェク ト 東大キックオフ・ミーティング 2008.8.22

東京大学大学院医学系研究科 糖尿病・代謝内科 大杉 満、植木浩二郎

研究の概要 成熟 β 細胞(インスリン 産生細胞)から iPS 細胞 樹立の過程での遺伝子発現 の網羅的解析 iPS 細胞からのインスリン 産生細胞の高効率分化法の 確立

安全性確立・臨床応用の検討

内分泌細胞・インスリン 産生細胞のマーカーマウ スの確立

病態 SNPs を反映した β 細胞を樹 立し疾患メカニズムを検討

内分泌細胞・インスリン産生細胞のマーカー Insuli n Nkx6. 1 Nkx2. 2 Isl1 Glucag on Pax6 Brn4 Arx

Neurogenin3 (Ngn3) -bHLH 転写因子 -内分泌前駆細胞に一過性に発現 -Ngn3-/- → 内分泌細胞が欠如

MafA - bZip 転写因子 -β 細胞にのみ発現 -インスリンなど β 細胞の機能に重要な 遺伝子の発現調節を行う

平成20年度の目標

•Neurogenin3-YFP ノックイン・マウスの作 成 •MafA-RFP ノックイン・マウスの作成 •iPS 細胞の扱いの習熟

Pancreat ic Progenit or Pdx1 Ptf1a Sox9 Hnf6 Hnf1β Hnf3β Hnf4α Hex Prox1 Hb9

Endocri ne Progenit or Ngn3 NeuroD Nkx2.2 Nkx6.1 Pax4 Pax6 Isl1 MafA MafB Brn4 Arx Myt1 Wbscr1 4

Adult β cell Pdx1 NeuroD MafA Nkx2.2 Nkx6.1 Pax6 Isl1 Foxo1 Hnf1α Hnf3α Hnf4α

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