レッスン1
住宅 本文 最近、ホテルで正月を過ごす人が増えたそうである。年末に家をしめて、家族全員でホテル に移る。ホテルでは正月の特別なかざりをつけ、正月の料理を出す。主婦も家事をする必要 がない。家族そろってゆっくり過ごす。 その理由はいくつかある。主人も主婦も忙しくて、正月の準備ができない場合もある。正月 の伝統的な行事がきらいな人もある。正月に大勢の客が来るので、会うのが面倒だと思う人 もある。 昔は、正月にはいつもよりきれいな物を着て、いつもよりぜいたくな料理を食べ、遠くから 親せきの人が集まって、にぎやかに話し合った。子供たちも、正月には特別にお金をもらっ て、好きな物を買うことができた。正月は、「いつもと違う」ぜいたくをするときであった。 そのためには家中をよく掃除し、正月のための特別の飾りをつけた。家を大切にしたのは、 家が生活の場所だったからである。 今は住宅の利用法が変わった。自分の家で結婚式や祝いの宴会をする人は少ない。たいてい の人がホテルを使う。人にごちそうするときはレストランに行く。人と話をするときは喫茶 店で会う。その上正月まで、ホテルですごす人が増えた。 今の大都会の住宅は、何をするところであろう。テレビを見て、寝るところか。住宅という より、個室か寝室になったのであろうか。
会話文1 千秋:今年のお正月は、どんな予定ですか。 野田:まだ、はっきり決まっていないんですが…。 千秋:ええ。 野田:市内のホテルにしようかと思っています。
千秋:あ、そうですか。海外じゃなくて…。 野田:ええ、海外へ行くほどの金はないんですよ。 千秋:そんなことないでしょうけど。 野田:お宅はどちらへ? 千秋:うちは毎年、昔のとおりにお正月をやります。 野田:そうですか。 千秋:大掃除をして、お餅をついて、お料理を作って…。 野田:大変ですね。 千秋:ええ。でも、主人の母が家でお正月をやりたいと言うので。 野田:そうですか。うちはアパートで、門も床の間もないから、正月の飾りも十分にできな いんですよ。 千秋:都会の住宅はみんなそうですか。 野田:ですから広いホテルに泊まって、ゆっくりするつもりです。
会話文2 (上野は女子学生、玉木は男子学生) 上野:お正月、どうするの。 玉木:いなかへ帰るよ。 上野:いいわねえ、いなかがあって。 玉木:あまり帰りたくないけど、親が待っているから、しかたがないんだ。 上野:どうして帰りたくないの。 玉木:いなかは退屈だもの。 上野:でも、お友達がいるでしょ。
玉木:うん。友達に会うのは楽しいけど、親戚は面倒くさいよ。 上野:でも、お酒のんだり、ごちそう食べたりするんでしょ。 玉木:うん。でも僕、正月の料理はあんまり好きじゃないんだ。 上野:私は好き。いつもと違うお料理だから、楽しいわ。 玉木:元日は朝早く起きて、近所の神社に行くんだ。これがつらいよ。 上野:あら、そう。私、初詣は好き。気持ちがいいわ。 玉木:ふうん。君、いなかの正月が好きなんだね。 上野:そうね。 玉木:僕のかわりに、いなかへ行ってくれない?
応用読解練習
僕の部屋は、実際よりも少し広い。図面によると 20 m2の部屋なのだが、5 m2ぐらいは広 い感じになっている。空間を2次元で考えてモノを配置するのではなく、3次元で考えて高 さを利用するのがコツだ。
漢字熟語練習 料理を作るのは大好きです。正月までは一ヶ月ぐらいです。あの作家は青年にも老人にも人 気がある。この売り場の主任を呼んでください。月末は特に忙しいので、都合が悪い。人事 のことで、大切な会議があります。病人の世話をするのは大変です。この家庭では主人も主 婦も働いている。この理論を理解するのは難しい。総理大臣の代理として来ました。大体の ことはわかりますが、正確にはわかりません。組合の会合があるそうですが、会場はどこで しょう。劇場で大使に会いました。あの司会者はわたしの知人です。殺人の犯人がつかまっ たそうです。大学で人類学を勉強しています。来年はきっと年賀状を書きます。家族が大勢 なので、広い家が必要です。毎年、世界の人口が増えています。この家具は先月買いました。