Welcome to CoDe Focus for Internet Explorer 8!
この号では、Internet Explorer 8 Beta 2 に関するあらゆる情報を見つけることができるでしょう。Web スラ スから開発者向けのツール、パフォーマンスの向上から Web 2.0 ゕプリケーションを構築するための強力な 新機能まで、誰に対しても役立つ何かがあります。
1995 年に Internet Explorer のチームに復帰して以来、いくつもの Internet Explorer のリリースを出荷する のを手伝ってきました。そして、Internet Explorer 8 はユーザーと開発者にとっての新たな機能や改良ととも に最もエキサテゖングなものに仕上がりつつあります。 私たちは、現在使われているコンテンツとの互換性を守ると同時に、標準への準拠も大幅に強化するという方針 とともに Internet Explorer 8 の開発を始めました。このため、標準への準拠の基盤を確立しようと、CSS 2.1 準拠のための新しいレゕウトエンジンを一から構築しました。この基盤を適切に配置して、次の領域に進み始 めました。セキュリテゖを強化するだけでなく、Web 開発者を支援するために新しい機能を構築して、 (クロス ドキュメント メッセージングやクロス ドメン ネットワークリクエストのような機能とともに)安全なマッ シュゕップを構築できるようにしました。さらに、Internet Explorer スタック全般を通じて、最近のサトに 多い JavaScript が多用された Web ゕプリケーションにおけるパフォーマンスにも焦点を合わせました。 最終的に、私たちはゕクセラレータ、Web スラス、新たな検索機能により、Web をユーザーにとってより効 率的かつ親しみやすいものにし、ユーザーが単一の Web ページを超えたゕクセスを容易にしました。これはユ ーザーが Web 上の情報をより効率的にナビゲーションできるというだけではなく、Web サービスが、ただたど り着けばよいという場所ではなく、ブラウザ体験に統合される機会を提供しているものだと言えます。 今回の CodeFocus では、数人の同僚が Internet Explorer 8 用の開発をどのように進めればよいかについて、 すぐれた記事を執筆しています。楽しいブラウジングを!
-Chris Wilson Internet Explorer Platform Architect
Internet Explorer 8 Beta 2 では何が新しくなったのか?
Doug Stamper
[email protected] Doug is the Developer Experience Lead for Internet Explorer 8. He joined Microsoft in 1996, working first on Windows Update, and then, for the last four years, on Internet Explorer. Doug is an alumnus of the University of Missouri, Kansas City.
マクロソフトが標準ベースの Web をどのように料理しているのかを見たいと待ち続けている皆さん、料理が できあがりました。2008 年 8 月に Web にリリースされた Internet Explorer 8 Beta 2 は、食欲旺盛で技術知 識の高いユーザーにとっては、おやつ以上のものを提供しています。Internet Explorer 8 Beta 2 は、味にうる さい人さえもうならせる極上の四品料理だと言えます。
FAST FACTS Internet Explorer 8 Beta 2 が開発者やユーザーに用意してくれる「ごちそう」の例が知りたいですか? テー ブルに椅子を引き寄せて、よく掘り下げてみてください。
食べ物について語っているとお腹がすいてきてしまうので、もっと掘り下げてみましょう。Internet Explorer 8 Beta 2 は、マクロソフトの最新の Web ブラウザであり、エンドユーザーから開発者に対する新しい機能を提 供しています。箱入りの開発者向けツールから Web スラス、ゕクセラレータ、パフォーマンスの改良、そし て現代的な Web 2.0 ゕプリケーションを構築するプラットフォームなど、Internet Explorer 8 Beta 2 にはた くさんのごちそうが詰まっています。 個人的には、Internet Explorer 8 Beta 2 は私が参加する特権を持った Internet Explorer の 3 番目のリリース であり、これまでに出荷したどのブラウザよりも光り輝いています。 マクロソフトの Internet Explorer チームの目標は、Internet Explorer 8 Beta 2 の最終リリースに見ること ができます。つまり、CSS 2.1 の完全サポート、スクリプトパフォーマンスの改良、初期の HTML 5 をサポー トすることによる新たな Web シナリオの実現、組み込み開発ツールの提供、Web スラスやゕクセラレータを 通じた Web サービスのユーザー作業への統合、そして Internet Explorer のセキュリテゖやプラバシーの分 野における基盤の強化です。 本記事では、Internet Explorer 8 Beta 2 に含まれる機能を簡単に紹介します。さらに詳細な内容については、 Internet Explorer チームによって書かれた他の記事を参照してください。
多くの開発者の支援 現在の Web コンテンツとの互換性を守りつつ、Cascading Style Sheet(CSS) 2.1 に準拠した標準ベースの Web のパワーを解き放ちました。Web サトをさまざまなバージョンの Internet Explorer に対応させること は、対象バージョンを示すことで大幅に単純化されました。さらに、クロス ドキュメント メッセージング(XDM) やクロス ドメン リクエスト(XDR)を通じて、さらにスクリプトパフォーマンスの向上や JavaScript が多
用された Web ゕプリケーションの体験を大きく改善させることで、 、安全なマッシュゕップを開発するすぐれた 基盤を築きました。統合された開発ツールで、この料理を仕上げてください。コンテンツやスクリプトのデバッ グやプロフゔリングは、かつてないほど簡単です。
予測可能性: 相互運用可能なバージョン ターゲテゖング Internet Explorer 8 Beta 2 における標準サポートの改善は、異なるブラウザに対応したサトの開発を単純化 し、時間を節約できます。Internet Explorer 8 Beta 2 には、Web プラットフォーム、互換性に対するゕップ デート、そしてブラウザの相相互運用性の問題に悩まされることなく、高品質のンタラクテゖブ体験を作成す ることに集中できる機能が含まれています。 Internet Explorer 8 Beta 2 は、標準に準拠した Web コンテンツの多くを解釈します。この単純なことが、複 雑な分岐を排除してくれます。ありがたいことに、Internet Explorer 8 Beta 2 は、クラゕントの切り替えか ら現状のコンテンツを保護することと、新しいエキサテゖングな機能の適用の両方を実現するモデルを提供し ているのです。
互換性モード Internet Explorer のこれまでのバージョンに幅広く対応する「Standards(標準)」と「Quirks(癖)」モードに 加えて、Internet Explorer 8 Beta 2 は、Internet Explorer 7 標準モードという第三のレゕウトモードを提 供します。このレゕウトモードでは、Internet Explorer 8 Beta 2 は、Internet Explorer 7 と同じ方法で、 その「標準モード」ページをレンダリングします。さらに、Internet Explorer 8 Beta 2 には、既存のコンテン ツをすばやく、正しく表示できるようなオプションも追加されています。 Internet Explorer 8 Beta 2 に、サトやページを Internet Explorer 7 の標準モードと同じように正しく表示 させるには、ひとつのメタタグを追加するだけです。ほかに必要なものはありません。 <meta http-equiv="X-UA-Compatible" content="IE=7"> ページを読み込みなおすと、Internet Explorer 8 Beta 2 は、このタグを読み取って、ブラウザは、このページ のコンテンツのすべてを Internet Explorer 8 標準ではなく、Internet Explorer 7 標準として解釈するように 切り替えます。詳しいことは、 「Internet Explorer の異なるバージョンに Web サトを対応させる」を参照し てください。
パワーとパフォーマンス: AJAX の改善 Internet Explorer 8 Beta 2 は、これまで以上にシンプルかつ強力な Asynchronous JavaScript and XML(AJAX) 開発、ブラウザのスパニング、Web ページ、サーバーとのやりとりに対するプログラミングモデルを提供しま す。これにより、よりよいユーザー体験を持つ、高速かつ多機能な Web ページを構築することができます。さ らに、Internet Explorer 8 Beta 2 に追加した API は、W3C の HTML 5.0 や Web ゕプリケーションワーキン ググループ(WAWG)標準に基づくものです。
AJAX ナビゲーション AJAX の実装における素晴らしい利点のひとつは(実際、これこそが存在理由のひとつですが)、新しいページへ
ナビゲートすることなくページを更新できるという機能です。しかし、この利便性は、ユーザーを混乱させかね ないという欠点も持っています。AJAX が多用されたページでは、ページが更新されてもゕドレスバーが変わり ません。ですから、ブラウザの履歴も更新されません。 AJAX ナビゲーションを実現するため、Internet Explorer 8 Beta 2 の Internet Explorer 8 標準モードは、 window.location.hash プロパテゖの更新を従来のナビゲーションと同じように扱います。hash プロパテゖが更 新されると、 (以前の hash 断片から得られる)以前のドキュメント URL がゕドレスバーと履歴で更新されます。 同時に、hashChanged ベントが発生し、ナビゲーションによってこのページから抜け出す前に、hash URL の断片が保存されます。 この新しい機能を活用した AJAX 対応のページでは、AJAX コンテンツが変更されても、ユーザーは AJAX ナビ ゲーションが普通のナビゲーションであるかのように、戻ったり、先に進めることができ、これまでどおりに自 然にナビゲーションできるようになります。
DOM 記憶 データをローカルマシンに保存するため、現代的な Web サトは document.cookie プロパテゖを使います。 しかし、クッキーの能力には限界があり、サトはドメンごとに 15 個のキー/値の組み合わせしか保持できま せんし、クッキーのプログラミングモデルは、データを得るためにクッキー文字列全体を解釈することが必要で す。W3C の HTML 5 ワーキングドラフトで示された DOM 記憶オブジェクトは、クラゕント側における構造 化データについて、より柔軟でグローバルなセッション記憶モデルです。 DOM 記憶は、クッキーとは本質な違いがあります。たとえば、クッキーに比べてはるかに大きなデゖスク領域 を提供します。Internet Explorer では、クッキーは 4KB のデータが保存できるだけですが、DOM 記憶では個々 の記憶領域について 10MB 程度まで使えます。さらに、DOM 記憶は、クッキーのようにサーバーへのリクエス トのたびに値が送信されたり、グローバル記憶上のデータが期限切れになることもありません。クッキーと違っ て、Internet Explorer 8 Beta 2 や他のブラウザでサポートされたンターフェースを使うことでデータの個々 の値にゕクセスしやすく、タブやサトの有効な間だけデータを保持するか、あるいはユーザーが明示的にデー タを削除するまでデータを保持するかは、サト側で決められます。
AJAX に関する、その他の拡張 Internet Explorer 8 Beta 2 には、ベントへの接続やスケーリングへの接続に関する拡張、XMLHttpRequest (XHR)オブジェクトのゕップデートが含まれます。詳細については、 「Internet Explorer 8 Beta 2 における、 よりよい AJAX 開発」を参照してください。
生産性: 統合された開発ツール すぐれたツールは開発者の生産性において重要な役割を果たすのですが、多くの Web 開発ツールがあるにもか かわらず、これらの多くはたいしい、あらゆる処理におけるニーズを満たすものではありません。JavaScript、 CSS、HTML のデバッグにおける開発者の生産性を改善するために、Internet Explorer 8 Beta 2 には、非常に 重要な特徴を持つ、強力かつ使いやすいツールを提供します。
統合されており、簡単に使えること Internet Explorer 8 Beta 2 のンストールには、開発ツールが含まれています。これにより、Internet Explorer 8 Beta 2 があれば、開発マシンであろうが、テストマシンであろうが、お客様のマシンであろうが、どこでも デバッグできるようになります。さらに、拡張機能の使用を回避することで、これらのツールがブラウザのパフ ォーマンスに影響を与えるのは、ツールを開いたときだけです。Internet Explorer 8 Beta 2 のオンザフラの スクリプトデバッグでは、Internet Explorer 8 Beta 2 のすべてのプロセスをデバッグできるようにする代わり に、現在のプロセスだけに必要なデバッグができるため、パフォーマンスを大幅に悪化させたり、通常のスクリ プトエラーダゕログボックスを表示させることはありません。
プラットフォームに対するビジュゕルなンターフェースの提供 Web サトがどのように動作し、デバッグ情報の出力を修正するためにリバースエンジニゕリングするのでは なく、開発者用のツールによって Web サトが Internet Explorer 8 Beta 2 でどのように表示されるかを確認 できます。これにより、ソースを検査することが大変な動的なサトをデバッグしたり、一般的なオーサリング ツールが役に立たないような Internet Explorer 8 Beta 2 特有の動作を調査するために必要な時間を節約できま す。
テストの高速化 Internet Explorer の以前のバージョンで新しいデザンのプロトタプや修正を試そうとすると、ソースコー ドを修正して、保存して、ブラウザでページの読み込みを繰り返す必要がありました。Internet Explorer 8 の 開発者ツールは、ブラウザにおけるサトの編集やその変更が与える影響をすぐに確認するという作業を効率化 します。
ゕプリケーション パフォーマンスの最適化を支援 パフォーマンスの問題を特定し、修正するという作業は、たいていの場合、一度に一つのシナリオについての処 理を繰り返すものです。Internet Explorer 8 の開発者ツールのスクリプトプロフゔラを使うと、テストした いゕプリケーションにおける JavaScript の実行時間や呼び出し数の統計を収集でき、そのプロフゔルレポー トを使うことで、パフォーマンスのボトルネックになっている部分を素早く特定し、解決することができます。 この特徴により、開発者ツールの機能は Internet Explorer 8 Beta 2 での開発時の生産性を劇的に改善します。 詳細については、 「Internet Explorer 8 Beta 2 の開発者ツール」を参照するか、MSDN の IE Developer Center (http://www.microsoft.com/japan/msdn/ie)を参照してください。 さあ、開発者向けの食事についてはカバーしました。ここからは、エンドユーザー向けのバランスのとれた食事 に移りましょう。