エコビレッジの創設による循環型コミュニティの構築 ~ 「みろくビレッジ」プロジェクト(仮称) 2009 年 3 月 12 日 みろくビレッジ設立準備会
プロジェクトの目的と基本理念 本プロジェクトは、人と人、そして人と自然が本来持っているつながりを取り戻し、いのちが循環して ゆく新たな社会づくりを目指して、地域の気候風土に根ざした持続可能な生活圏および事業体を確立する ことを目的とします。 *
具体的には既存の実績あるエコビレッジ と企業、非営利団体、そして有志の個人が連携して、有機農業 を中核としたエコビレッジを創設します。持続可能な生活と事業が一体となったエコビレッジを中核とし て、地域に持続可能な循環型ネットワークを構築しつつ、環境や福祉、食育、統合医療などに関する啓発 や実践に取り組みます。 エコビレッジ( エコビレッジ(Ecovillage) Ecovillage)とは 「お互いが支え合う社会づくり」や「環境に負荷の少ない暮らし方」を志向する人々が形成するコミュニティのこと。フ ィンドホーン(英国) 、クリスタル・ウォーターズ(オーストラリア) 、イサカ(米国) 、ダマヌール(インド)などが有 名で、世界各国に 15,000 ほど存在すると言われています。国内では「木の花ファミリー」が数少ない共同生活型エコビ レッジの実践例として注目を集めています。
プロジェクト参加団体・個人 • 木の花ファミリー(静岡県富士宮市) 有機農業による自給自足を基盤とした共同生活型エコビレッジ • マルシェ株式会社(大阪府大阪市) 東証・大証一部上場、飲食店チェーン経営 • 個人の有志 田中宏之・春子(大阪府枚方市) 、松山幸広(福井県福井市)ほか数名
プロジェクトの初期目標 ~ 有機農業を中心とした循環型の生活および事業の確立 プロジェクトの初期段階においては、 有機農業による自給自足を基本とした共同生活型エコビレッジ (以 下ビレッジ)の確立に全力を注ぎます。 「木の花ファミリー」は有機農業やコミュニティ運営に関するノウハウを継続的に提供し、地域に移住 する有志メンバーとともに営農と自給自足を基本とした生活の確立に取り組みます。 1
ビレッジは農業生産法人を通じてマルシェ株式会社を主な顧客とした有機農業を経営します。また、有 機農産物の販売や再生資源の利用を通じて地域社会に貢献します。 マルシェ株式会社は、環境に配慮した地産地消型のモデル店舗を設置します。モデル店舗ではビレッジ が生産した有機農産物を使用すると同時に、廃油や食品残渣等の再生資源をビレッジに還元する資源循環 サイクルを確立します。
プロジェクトの未来像 ~ すべての個性が生かされる社会づくりを目指して ビレッジは健常者が障害者や高齢者と垣根なく共に生活し、医療や福祉に頼らない暮らしの実現を目指 して施設や体制を整備します。また、NPO 法人等を通じて環境・食育・福祉・統合医療・グリーンツーリ ズムなど、循環型社会の実現に資するさまざまな社会貢献事業を展開します。 マルシェ株式会社は CSR の一環として NPO 法人に事業委託するなど、社会貢献事業に積極的に関与し ます。
福祉事業 • グループホームの運営 • 精神障害者支援事業(就労継続支援など) • EAP(Employee Assistance Programs:従業員援助プログラム) 働く人の精神面だけでなく、さまざまな問題を解決することによって、企業の生産性(パフォーマンス) の維持・向上を支援するプログラム
教育・研修事業 • 循環型社会に適合した人材づくりに関する教育 • 環境・福祉・統合医療に関連する教育 • 有機農業に関連する教育 • 企業研修 • 食育(農業・食の体験、教育ファーム) • グリーンツーリズム(農業や食の体験、滞在型市民農園)
社会的効果 • 共生型コミュニティと農業を通じた精神障害者の社会復帰支援 • 地域農業の活性化、雇用の創出、遊休農地の活用 • グリーンツーリズムによる都市と農村の交流
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プロジェクト概念図
木の花ファミリーとその実践 「木の花ファミリー」 (以下「ファミリー」 )は有機農業による自給自 足を核としたコミュニティで、1993 年に静岡県富士宮市に創立されま した。日本では数少ない共同生活型のエコビレッジ実践例として国内外 で注目を集めています。 ファミリーでは 50 名を超える老若男女が「血縁を超えた家族」とし て共同生活を営んでいます。約 15 ヘクタールの田畑で 110 品目におよ ぶ米や野菜、穀物、雑穀類などを化学肥料や化学農薬を一切使用せずに
ファミリーの家族写真
栽培、その他に平飼い養鶏による自然卵や養蜂による蜂蜜、山羊の飼育 によるミルク、伝統製法による味噌・醤油や漬け物、手づくり菓子なども生産しており、油・砂糖など一 3
部の調味料を除くほとんどの食材を自給しています。 消費者との直接契約による農産物の販売を柱とし たファミリーの経済は、ファミリー全体の事業収入 を大人全員に均等に分配、個人事業主として納税す るユニークなシステムを取っています。環境に配慮 した循環型のライフスタイルにより、その生活の環 境負荷は日本の平均的な家庭の 3 分の 1 に抑えられ *
ています(簡易版エコロジカル・フットプリント による) 。 木の花ファミリーは下記の取り組みに関する実践のノウハウを提供します。 • 有機農業
多品目における有機栽培技術
• 食育
自給自足=究極の地産地消、健康な食生活、食養生の実践
• 福祉
老若男女がそれぞれ役割を持ち、互いに支え合う生活の実践
• 経済
コミュニティによる共有経済の実践
• 心身のケア
コミュニティによる癒し(農的暮らし、心の交流と支え合い)の提供
• 教育・研修
さまざまな実践を伝える取り組み(食育、学校教育、企業研修、各種セミナー等)
* エコロジカル・フットプリント(Ecological Footprint)は、人間がどれほど自然環境に依存しているかをわかりやす く伝える指標で、国連や各国・各地の自治体による環境調査や政策立案、WWF(世界自然保護基金)やワールドウォッ チ研究所といった国際的な NGO・NPO などで幅広く活用されています。
マルシェ株式会社とその経営理念 マルシェ株式会社(以下「マルシェ」 )は東証・大証一部上場の外食 チェーンストアで、 「八剣伝」 、 「酔虎伝」 、 「居心伝」などのブランドで 居酒屋を全国展開している有力企 業です。 「地球と生物の共生を重んじ、 環境循環型産業を創造する」とい う企業理念を掲げ、森林保護を目的とした「愛のマイ箸運動(割り箸 の廃止、箸の持参を呼びかけ) 」や里山の保全活動を行う「エコファー ムマルシェ」など、環境を重視した経営を行っています。
「みろくビレッジ」設立準備会 ■ 本部事務局
■ 大阪事務局
418-0302 静岡県富士郡芝川町猫沢 238-1
573-0005 大阪府枚方市池之宮 1-30-12
おひさまハウスひまわり
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担当:吉越 勲
担当:田中宏之
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